自閉症

ひとくちに自閉症といってもさまざまなケースがあります。たとえば、高機能自閉症とは3歳位までに現れ、他人との社会的関係の形成の困難さ言葉の発達の遅れ、興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害であって、自閉症のうち知的発達の遅れを伴わないものをいい、または中枢神経系に何らかの機能不全の要因があるとも推定されます。

たとえば自閉症児の子育ては、いわゆる普通といわれる子育てより、思うようにならないことの多い子育てといいます。子どもの将来に対しても、不安はぬぐいきれませんし、多くの自閉症児の親は、必要な支援を受けにくい環境に強いストレスを受け、子育てに適切な助言をしてくれる専門家を見つけづらい状況の場合、よりその状態を助長し、親を肉体的、精神的に窮地に追い込んでいると考えられます。

ひきこもりとは全くちがう

自閉症(じへいしょう、Autism)は、社会性の障害や他者とのコミュニケーション能力に障害・困難が生じたり、こだわりが強くなる精神障害の一種。先天性の脳機能障害とされるが、脳機能上の異常から認知障害の発症へといたる具体的なメカニズムについては未解明の部分が多い。時に、早期幼児自閉症、小児自閉症、あるいはカナー自閉症と呼ばれる。一般的には、発達障害の一種である自閉症スペクトラムのうち、いわゆる従来型自閉症と呼ばれるもの(あるいはスペクトラムピラミッドの頂点に近いところに位置している状態)を、単に「自閉症」と称することが多い。

日常語としてうつ病やひきこもり、内気な性格を指して自閉症と呼ぶ者がいるが、これは医学的には完全に誤った用語である。

このうち、後述のように、知的障害を伴わない自閉症を高機能自閉症 (HA; High Functioning Autism) として、区別している。

発達心理学者のサイモン・バロン=コーエンは、著書『共感する女脳、システム化する男脳』にて、自閉症は極端な「男性型の脳」であるとの見解を述べている。この考えを最初に提唱したのは、アスペルガー症候群の生みの親ハンス・アスペルガーであることも紹介している。実際に自閉症の患者の80%は男性であるとされる。ただし、サイモンは「性別による自閉症出現率の違いをそれほど重大な要件とはみなしていない」と明記している。

DSM-IV発表前の米国の自閉症発生率は2000人~5000人に1人だったが、DSM-IVで自閉症にアスペルガー障害が加えられて以降、20~40倍に増加している。DSM-IVのアレン・フランセス編纂委員長は「米国で88人に1人、韓国では38人に1人が自閉症と診断されるようになった」と述べている。米国では、自閉症と診断されると教育面で優遇されるなどの社会的背景があり、診断数の増加につながっているとの見方もある。フランセスは、「精神科の診断を、法医学的判断、障害判断、学校の判断、養子縁組の判断などから切り離すべきだと思います。精神科の診断は意思決定の一部であるべきであって、唯一の決定要因ではありません」と強調している

原因

母原病説

未だに、自閉症は虐待や過保護が原因である「母原病」であるとの認識は一部に根強い。なかでも、自閉症研究者として名が知られていたブルーノ・ベッテルハイムが「冷蔵庫マザー」説をたたえ『虚ろな砦』等の著作も広く読まれたこともあって、これらの説が広く社会一般に信じられたばかりか、自閉症児を持つ母親を孤立させ、かえって対策を妨げる結果になったという悪影響が指摘されていたりする。

日本でも、七田眞や岩佐京子らによって「テレビの見せすぎが自閉症の原因」などの環境原因説が流行し、同様に自閉症児を持つ母親を孤立させる弊害を生んだ(岩佐はのちに自説を一部撤回)が、2004年…2005年前後にかけて日本大学教授森昭雄が自閉症を持つ子供たちを「おかしい子供」の一言で表現したことに加えて、下記の通り発言しており、この手の説は現在も日本で流布されていたりする。

重金属(水銀)

水銀などの重金属の蓄積が原因だとする説も広く流布されている。 水銀を原因とする考え方から、水銀を除去するキレーション療法が提唱されたことがあるが、有効性は疑問である。

MMRワクチン説

MMRワクチンが自閉症の原因であるとする論文 をベースにしているが、この論文にはデータに捏造があったことが発覚し 、掲載したLancet誌は2010年2月にこの論文を撤回した。